祇園祭のみどころといえば山鉾ですが、そのはじまりは、祇園祭を始めた平安時代の869年に流行っていた疫病の退散を祈願して、長さ二丈(約6m)ほどの矛66本を立てたことから。その100年と少し後に、現在の山の起源とされる作り山が行列に加わったとされています。
今のような形態の山鉾になったのは南北朝期ごろで、室町時代になると祭の中心となっていきました。一番多い時で58基に達しましたが、現在は前祭・後祭を併せて33基が巡行。最大の鉾で約12トンにも達するとか。それぞれの山鉾に由来や姿にあった名前がつけられ、独自の装飾品などで豪華に飾られています。山鉾行事は国指定の重要無形民俗文化財で、ユネスコの無形文化遺産にも登録されているんですよ。
夏の京都のまちを華やかにする祇園祭の山鉾、その違いや特徴を見くらべてみるという楽しみ方もまた風情がありますね。