京都の夏を締めくくる地域の行事「地蔵盆」。子どもにとっては、夏休み最後のちょっとしたお祭というイメージですが、本来は、地蔵菩薩の供養会で、京都をはじめ近畿地方で伝統的に受け継がれています。
地蔵盆でよく見られる光景に「数珠まわし」という“おつとめ”があります。町内によって違いはありますが、長さ3〜5mほどの大きな数珠を、老若男女が輪になり、念仏を唱えながら繰り送ります。自分のところに大きな房の部分がまわってきたら、一礼するのを忘れてはいけません。まわす回数は、人間の煩悩の数と同じ108回。みんなで一緒に!とはいえ、大きな数珠を繰り送るのは、なかなか大変ですね。
最近は、子どもの数が減り「数珠まわし」ができない町内もあるようですが、近所にお地蔵さまがある限り、「地蔵盆」を大切にしていきたいものです。