6月30日は「夏越(なごし)の祓(はらえ)」。多くの寺社では「茅(ちがや)」で作られた大きな輪が飾られ、輪をくぐることで半年分のけがれを祓い、つぎの半年も無病息災で過ごせるよう祈願する「茅(ち)の輪くぐり」が行われます。
茅はイネ科の植物で、葉先が剣のように鋭いことから厄除けの力があると言われています。では、なぜ「茅の輪」なのでしょうか。その由来は日本神話にあります。ある神が旅の途中で宿を求めていたところ、蘇民将来(そみんしょうらい)という人が貧しいながらも快く受け入れてくれました。その感謝のために茅の輪を渡し、 “もし疫病が流行ったら、この輪を腰につけると免れられる”と伝えました。蘇民将来がそのとおりにしたところ疫病を免れた、という伝説にもとづいているのです。
京都の暑い夏を前に迎える「夏越の祓」。あらためて意識してみませんか?